経営コンサル、コンサルティング業務、コンサルティング契約…
それは時にはスタイリッシュな響きさえして、
憧れる部分さえあります。(自分だけ? 笑)
税理士には、会社のコンサルティングをするなんて無理。
と言われたりもしますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
目次
コンサルティングやコンサルタントも様々
コンサルタントとは?
そもそもですが、コンサルティングって色々なところで
名前はついてますが、公的な資格はないんですよね。
一番近い国家資格で言えば
「中小企業診断士」
というところでしょうか?
色んな民間の資格はあるようですが、
「コンサルタント(コンサルティング)」
という言葉は結構便利な言葉だと思っています。
過去にも、実際にコンサルタントとは名ばかりで、特に仕事もせずに
会社から月に十万円以上報酬をもらっているような方も見たことがあります。
ただ、本当に凄いコンサルタントの方たちは、その人が会社に一時的に入るだけで、
みるみるうちに会社の状況が一変する場合があるのも確かです。
最近は、人事コンサルタントやITコンサルティングのように、
事業別に細分化もされてもいますね。
コンサルタントのゴール(仕事)は?
ではコンサルタントたちのゴールは何かというと、
「会社の問題解決及び改善」
なのかなと思っています。
会社が病気のような状態の時に、その悪い部分を見つけ出し、薬(解決策)を処方する。
税理士のゴール(仕事)は?
では?税理士のゴールって何なんでしょうか?
私が思うに、この辺がごちゃっとしているから、
税理士もコンサルティングができるという人もいれば
いやいや、税理士にはコンサルティングはできないよ。
という人に分かれるのかなとも思っています。
税理士の仕事の本来のゴールといいますか根幹は
「税法という法律に従い、正しい申告書を作成し、税務署に代理で提出する」
という事なのではないかと。
それだけを考えた場合には、本来は改善するような部分はなく
税理士がコンサルティングをする余地はないと言えます。
そもそも税理士法では、こんな風に謳われています。
(税理士の使命)第一条 税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそつて、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。
とされていますから、本来はアドバイス的な事は生じないなのかもしれません。
相談業務は生じるでしょうが。
絵に描いた餅
また、某T〇Cのように、会計システムにより、
経理(仕訳)ができると、勝手に豪勢な資料が作成されるようなパターンもあります。
それを顧問先に見せたところで(特に零細中小企業の社長には)目に余り過ぎる資料であったり、
そこまでは必要でないのでは?というぐらいに詳しすぎるところもあります。
実際のところ、経営指標なども、回答している優良企業がベースになっていて、
理想論的な部分もあるような…。
また、そもそもとして、勤務している税理士や会計事務所の職員のほとんどは、
自分では会社経営をした事がないというのが事実でしょうから(私も勤務中はそうでした)、
極端な話、自分では事業を営んでいない、いわば大学教授のように
教科書的なアドバイスになりかねない。
というところもあるのかななんて思ったりもします。
でも税理士にできるコンサルティングとは何なのか?
ただ、税理士・会計事務所職員の一番の強みは、色んな業種、色んな社長の方と会って話をしているところなのではないかと。
それは当たり前のようで、全然当たり前ではないですからね。
経営コンサルタントの方にお聞きしましたが、社長に会うまでに本当に苦労するとおっしゃってました。
なのに、税理士や会計事務所の人は恵まれていると。
そして、すんなりと業界の景気などの話もそれとなく聞く事ができます。
例えばそれによって、今のトレンドや、ある業界で行われている仕事を
他業種で導入を提案することにより、たちまち効果を発揮するなんて事があります。
この事はジェイ・エイブラハムの「ハイパワーマーケティング」という本にも書かれていました。
そういう点からいけば元々の税務と会計は密接ですから、
財務的なコンサルティングはそれなりに素養があってできるとして、
更にマーケティングの知識なども加えていけば、コンサルティングと言いますか、
そのようなアドバイスも自ずとできるのではないかと思っています。
以前も書いたかもしれませんが、昔の事務所の上司から言われたように
会計事務所の職員は、自分の会社を作るのが成長への一番の近道かもしれません。
何よりも自分が経験する事が一番大事ではありますので。
結果として、私も本当の意味でのコンサルティングやアドバイスができるようになったのは
独立当初から本業以外での様々な経験をしたことによるところが大きいと思います。
- 融資を自分でしてみる(資金が残り数万円でショートしかける恐怖も味わう)
- HPを自分で作り、メンテナンスを続ける
- ブログを自分で立ち上げる
- 名刺を作ってみる
- 広告を作ってみる
何でもかんでも外注するのも良いですが、自分で行ったおかげで私は多面的なアドバイスが
特に新規事業やスタートアップのお客様にはできているのかなと思います。
まとめ
ちょっと今日はバタついた記事になってしまいましたね。
今日、こんな記事を書いたのは、独立当初からの新規のクライアントさんで、
開業前から相談に乗らせていただいていた事業が、現在、絶好調だという報告を受けた事に由来します。
スポーツの指導教室なのですが、サービス開始前から、
- どのようなお客様を相手とするか?(ターゲッティング、ペルソナの設定)
- 自分の位置はどこか?(ポジショニング)
- どのような値段設定にするか?
- どのような規約にするか?
などを綿密に相談に乗らせていただいておりました。
結果として、顧客のリピート率が現在100%であり、
遠方への引っ越しによる方以外は会員も減ることなく増えているそうです。
こんな風に関わることができて、更に事業が伸びていって
自分への対価も上がってくれば、それが一番良いのではないかと思いました。
ただ、深く相談にのっていただけに、コケていたらダメージも相当だっただろうなぁと思いました。
とりあえず、胸をなでおろすとともに、とても嬉しい気持ちになりましたね。
やはり視野を広げる事が、ひいては様々な引き出しを持ち、
コンサルティングを行う事ができるようになるのではないかと思います。
ルーチンだけの作業をしていては、それこそAIが発達して
なくなる仕事になってきてしまうのかなと思う次第です。
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【編集後記】
確定申告が終わってから月次の作業も前倒しで行っていたら
少々手が空くかと思いきや税務署からの問い合わせ。
確定申告の追加資料のお願いでした(;´・ω・)
それにしても10日に申告したもののチェックが
もう始まっていることに驚きました。
【本日の一日一新】
・草加市役所で家屋証明書の発行の立ち合い
・事務所でSuchmosのアルバムを流しながら仕事(へビーリピートしてます~)
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高橋 輝雄
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