三国志×経営 第7回「一人の特別扱いが国も会社も滅ぼす」

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さて本日も始まりました三国志×経営。

私も再度三国志を読み返しながら、記事のネタを考える日々となりました。違った角度からまた横山三国志を読むことができて、日々凄く充実している毎日です。

さて、今日のお話は三国志のハイライトの一つでもある「赤壁(セキヘキ)の戦い」から。

この戦いは曹操(ソウソウ)軍に打ち勝つために孫権(ソンケン)を主君とするの呉(ゴ)の国と劉備(リュウビ)軍が力を合わせて戦うのでした。

諸葛亮(ショカツリョウ)が東南の風を吹かせ(別に妖術を使ったのではなく、気象を見て今でいう貿易風が吹くタイミングを知っていたみたいですね)て、火計により数十万におよぶ曹操軍を退けるのでした。

関羽は曹操を打てないと分かっていた諸葛亮

さて、この戦いの前に諸葛亮は武将の関羽(カンウ)とこんなやりとりがありました。

なぜ他の武将には様々な指示をするのに自分にはしないのか?

それは以前に関羽は劉備と離れ離れになった時に劉備の所在が見つかるまで劉備の妻たちと「劉備が見つかるまで」という約束の上で曹操軍でお世話になったという経緯がありました。

そして劉備が生きているという事が分かりいざその元に帰ろうとする時、曹操の部下たちは、後に関羽が曹操軍にとって邪魔な存在になるとして関羽を討とうと追いかけてくるのでした。

曹操はそれも読んでいて、使者や武将の張遼(チョウリョウ)を放って関羽を討つのをやめさせたという経緯があります。

この話は関羽千里行(カンウセンリコウ)なんて呼ばれています。それだけでも話が書けるのですが( ´艸`)

その恩義があるだけに、呉軍によって敗走してきた曹操を関羽は討てないだろうと諸葛亮は読んでいたのです。だから関羽には指示をしませんでした。

しかし、関羽は曹操を討てる、もし討てなかったら軍議にかけて処罰してくれと約束したのでした。

結果から言えば、関羽は曹操を討つのに失敗します。敗走してきた曹操があまりにボロボロであり、曹操軍を見逃すのでした。

だからこの時に討ってればその後の関羽も死なずに済んだのに(泣)とか思ってしまいます。まぁ三国志はこの辺の人情味溢れるところも好きなところではあります。

普通の敵武将については頭から真っ二つに切ってしまう関羽さんですが(笑)

優れた武将でも特別扱いはしないそれが組織を成功させる方法である

それを見越していた諸葛亮ですが、関羽が帰還しての報告を聞くやいなや厳しく追及し、関羽の首をはねるように命令します

さすがにそれは劉備が止めに入り、関羽は死罪を免れるのでした。

軍議後に劉備が諸葛亮と二人で話をし、戦いに行く前から関羽は曹操を討てないのを知っていたのに厳しすぎるのでは?と諸葛亮に聞くのです。

そして諸葛亮はこう言います。

「軍紀を守らぬ者は誰であろうと罰する姿勢をみなに示しておかなければならない」のだと。

これは現代の会社経営においても通じる凄く重要な事を言っています。

社長や役員だからとか、営業のエースだからとか。一般の社員では許されないような事が特別に許されているような会社ってありませんか?

それを他の社員たちはどのように思うのでしょうか?真面目な人が馬鹿を見るような組織であれば自ずと規律は乱れていきます。それは私がサラリーマン時代においても多数経験してきました。

赤壁の戦いは西暦208年。今から1,800年以上前から諸葛亮がこのように言ったのは、人間が多数集まった組織として大事にしないといけない本質的な部分ではないでしょうか?

あなたの会社は大丈夫ですか?

という事で第7回のもこれにて終わりにしたいと思います。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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高橋 輝雄

税理士・FP・元SE。 税理士界の諸葛亮孔明を目指して自己研鑽の日々を送る。 「税務・経営・自分の思考」を軸にHPとブログにて情報を発信。 情に厚く、大変涙もろい。ナイアガラの滝のように泣く。 更に詳しくは著者紹介

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