週刊エコノミスト「これからはAIに負けない税理士の時代!」出版物に踊らされるべからず!

AIに負けない凄い税理士会計士

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こんにちは高橋輝雄(@teruozeimu)です。

今回の週刊エコノミストの特集は「AIに負けない凄い税理士会計士」です。

いや~とても買いたくなる表紙ですねぇ(笑)

毎朝読んでいる我が心の師匠のメルマガでも取り上げられておりましたので、何とか書店に寄る時間を作って買ってきました。

感想から言えば、やや盛っているところも多々あるかなと。盛っているというよりは煽っているというところですかね。



 

クラウド会計はそんなにマンセー(万歳)状態なのか?

今回のエコノミストで冒頭の内容は、AIスゲェ!からの~クラウド会計万歳!コンボ状態な記事内容でした。
現場にいる感覚としては、freeeとかの使いづらさをよく聞くのですが、そんなに良い面ばかりか?と。

クラウド会計といえば「自動」という文字がよく踊りますが、本当に自動でできるのはまだまだ一部でしかありません。「銀行口座の取込ができる!」とかも弥生会計のような従来のインストール型ソフトでも昔からできますからね。

ちょうど本日、スポット相談で来ていただいた方のfreeeの処理を見ていて、やはり相変わらずなシステムだなとちょっとイライラしていたのもタイムリーなところです。

なぜか家事按分の設定の数値が設定していたのと逆になっていたり…。(自宅兼事務所の家賃が25%プライベートで、75%事務所という状態になぜかなっていました。)

まだ今の状態では、クラウド会計ってそれほどAIしてます?自動仕分のように、一度設定したら次からは同じ取引は自動で仕訳されるのがAIだとしたら、それはAIなのか?

とか思ってしまいますな。

 

「税理士が足りない!」んなアホな!

この見出し、税理士業界の人が見ればまず違和感があるのでは?
実際本文を読めば分かりますが、ちょっと誇大な見出しだなと。

いま一番足りていないのは、税理士に使われて搾取される職員。ディスっているのではく、自分も経験していますから。これは以前からその兆候がありましたので、今さら感はあります。

そもそもエコノミスト読者のような一般の方は、会計事務所経営の中心は、担当者が税理士資格を持たないことさえも知らないでしょう。(今回の読者は逆に業界の人ばかり買っていそうですが(笑))

とはいえ、私も税理士業界に参入してくる方が減るという流れは、今後も止められないと思っています。
最終的に行きつくのは、ほとんどが有資格者とパートという形態かなぁと。

なぜか?それは税理士という仕事をライフサイクルで考えれば、すでに成長期という訳でもなく。
また、丁稚奉公的に働いた上での資格を得る事のコスパの悪さや、税理士事務所業界のほとんどがブラック状態というのがネットを中心にで知れ渡ってしまったから。

まぁ、私がそれを知る頃には業界にどっぷりで、抜き差しならぬ状態でした(笑)
でも、いま楽しくやっているので、大丈夫です。

税理士の独立開業を疑問に思う人の声

 

しかし、「時給1200円の募集が他であるから、会計事務所ではそんなに払えないので人が来ない」って、そりゃ夢も希望もないじゃないですか。と、やや悲しく思ってしまいました。

 

TKCの囲い込み策にはやや失笑

今回の本誌のクラウド会計のところで、やや唐突に触れられていましたが、TKC会員が積極的にクラウド会計のfreeeやMFクラウドを使用する場合、TKC会員から退会させられる規約に変更したようです。

TKCの会員は減少傾向にあり、「TKCの事務所なら税務調査にも強い」という神通力(都市伝説?)も通じなくなってきているとは聞いています。

まぁ、もともとが会計ソフトの使用料をお客さんにも負担させるモデルですから、他のソフトの値段や使いやすさが顧客にも広まるとまずいのかなと。

TKC会員なら、おとなしくTKCの会計ソフトを使えということでしょうね。
以前働いていた事務所も税務ソフトはTKCでしたが、会計ソフトは弥生会計でした。そういう会員は「不良会員」と呼ばれるそうです。

エコノミストの記事によると、TKCの専務いわく、

「クラウド会計ソフトでは、会計ルール上のミスが企業の意図しない形で起こる危険性がある」

らしいのですが、そりゃあんだけガチガチのシステム使っていたらミスも起こりにくいでしょうね。

以前使用していた時のTKCソフトは、月次処理を締めると以前の訂正ができなかったり、間違った仕訳を修正するための仕訳が重ねられて非常にカッコ悪かったです。

恐らく昔からの事務所と昔からの顧問先は、今からソフトを変えるつもりはあまりないでしょうが、これからの経営者があえてTKCのソフトを選ぶことはないのでは?

本誌で一番うなずけたのが、「会計ソフトを事務所に合わせるのではなく、お客様が業務効率を高められる会計ソフトを選ぶ時代」というフレーズ。
これからは、無理に使いずらいTKCソフトを選ぶ経理はちょっとMっ気がある気がします(笑)

なお、私は税務ソフトはTKCをメチャクチャ良いと思います。(処理スピードと電送という謎処理以外は)

エラーチェックもしっかりしており、人員不足の会計事務所がパートさんレベルに申告書を作成させるにはもってこいだと思います。

最初に勤めた事務所は、今から5年以上前にその体制(ママさんパートが事務所の8割を占め、申告書作成まで担当させる状態)を作っていたので、やはりあの所長は優秀な人だったのだと思います。(性格はともかく(笑))

 

自分なりのビジョンがあれば踊らされない

テレビでも雑誌でもAIを連呼している!→ヤバい仕事がなくなる!

というのは違うかなと。自分で、本当にそうか?なぜそのように言われているのか?という事を疑って考えないといけません。

クリティカルシンキングという考え方があります。

批判的思考(ひはんてきしこう)またクリティカル・シンキング(英: critical thinking)とは、あらゆる物事の問題を特定して、適切に分析することによって最適解に辿り着くための思考方法である。
批判的思考 – Wikipedia

何でも鵜呑みせずに、その事象は本当か?という視点が大事です。

それでもなおAIが発達してくるならば、それに合わせて自分の仕事も考えて見れば良い。
作業がAIに代替されるのであれば、それ自体は人類としては好ましいことではありませんか!?

先日、落合陽一さんの情熱大陸を拝見して、ますますその思いは強くなりました。

AIに取って代わられるというのであれば、代わられない仕事をするようにしていくのも良いでしょうし、そこまでの影響が無いと思えばそのままのスタンスで続ければ良い。

いつもヒヨっていてはどうしようもないのです。

かくいう私は、今の自分の地域で領収書を一から入力していくような業務は少なくなるとは思いますが、即座には無くならないと思っていますけど。

「値下げばかりだから利益が出ない」というような事も書いてありますが、それはみんなに合わせて値引きしているからでしょと。常に周りに合わせていたら、そりゃ先頭切ったパイオニアが勝つに決まっています。

以前、ほかの記事でも書きましたが、私は独立してから既に3回以上逆に値上げしていますので。
そういう戦い方も工夫すればできるという事です。

 

今日のてるをだもの

踊る阿呆に見る阿呆。
踊らされる阿呆はもっと阿呆。
同じ阿呆なら自分から踊って参ろうぞ!

てるを

 

まぁ、自分の大切にする芯を持って、メディアや出版物に踊らされてばかりにならないようにね。というところですね。盲目的に信者になるのも駄目ですぞ!

私も常にフラットな状態を心がけたい次第。

 

ではでは!

 

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【近況報告など】
もうですね、間もなくジュニア君が産まれてくるんですよ~。
日中は陣痛が発動したとの電話が鳴らないかと不安です。

本当に親バカという気持ちもよく分かってきた今日この頃。

今までとはまた違った活力に溢れて毎日過ごしています。
もう今か今かと待ってます( *´艸`)
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高橋 輝雄

税理士・FP・元SE。 税理士界の諸葛亮孔明を目指して自己研鑽の日々を送る。 「税務・経営・自分の思考」を軸にHPとブログにて情報を発信。 情に厚く、大変涙もろい。ナイアガラの滝のように泣く。 更に詳しくは著者紹介

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