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今からエプソンの会計ソフトだけは止めておけ

こんにちは。東京都中央区日本橋茅場町の税理士 高橋輝雄(@teruozeimu)です。

今日のお話はとある会計ソフトの話なんですね。まぁEPSONなんです。

信頼されていたソフト会社が一度は大爆発を起こして、つぎはぎを重ねて現状どうしようもないというお話です。



昔の会計ソフト業界の話

昔は弥生会計が今ほどのシェアは持っていませんでした。
いわゆる「専用ソフト」と言われる「JDL」「TKC」と同様に「EPSON」もそれなりにシェアがあったことでしょう。

今も時々見かけますが、「コンピューター会計」というのを売りにして、PCで会計入力できること自体がそれこそ画期的だった時代の話です。

ただし、金額もサーバーや専用のPCを数台揃えれば、簡単に1,000万円ぐらいするという話でした。

昔の税理士の顧問料は報酬規程というのがありまして、報酬額が決まっていたこともあり、今以上に利益が出ていた言われています。

EPSONが起こした大爆発

まぁ会計ソフトの歴史は良いとして、弊社では会計ソフトは「弥生会計」を中心に使っています。更にもう一つ使っている会計ソフトがありまして、それが「財務顧問R4」というEPSONのソフトです。

 

EPSONの会計ソフトは、以前は「財務応援」という形でかなり安定したソフトが好評でした。今もユーザーでも使っている会社も結構あるのかなと思います。

ただ、そのソフトをEPSONがイチからリニューアルして作り直してしまいました。

 

その結果…

導入したコンバートがうまくいかず、それこそ地獄絵図に…。

会計事務所の業務がストップしてしまったために、なんと以前のプログラムに戻して作業する有様。高いお金を払って、デバッグ(不具合を見つける作業)をしているようなもんです。

会計ソフト・申告ソフトを信じすぎてはいけない

先日、クラウド会計ソフトのfreeeの申告ソフトの計算が間違っていて、赤字だとその数字に税率をかけて還付金(税務署から返ってくる金額)が算出されるという前代未聞のバグが見つかったとのこと。

ソフトを信頼して、もし検算をしないで申告をしてしまい、後に税務署から間違いを指摘されたら…。クライアントとの損害賠償問題にもなりかねないと思います。(ほとんどの方はチェックしているとは思いますが)

ソフトだけに頼るのも本当に危険だと言えます。

つぎはぎだらけのプログラムは安定しない

私も以前プログラマーをしていたので分かるのですが、大抵の場合プログラムの修正というのは「対処療法」にすぎません。目の前の処理だけ直していくと結局のところ根本からは直っていなにのです。

という状況にもかかわらず、EPSONは財務顧問R4も発売から4年ほどして、2017年の3月で今までの「財務応援」などの旧ソフトの保守サポートを打ち切ってしまいました。

会計事務所やユーザー側としては、不安定なプログラムよりも以前から使われていた「財務応援」(会計事務所は「INTER KX」というプログラム)の方が良いですからね。

なかなか新しいプログラムに移行しないユーザーにEPSONがしびれを切らしたのでしょう。でもそれってユーザー目線ではないですよね?

自分の周りの話を聞いていますと、やはり独立前の事務所でEPSONのシステムを使っていたけれど、高いわりにバグが出るならと皆さん弥生会計やクラウド会計に移ってしまっています。

とはいえ、いまだに財務顧問R4の動作は不安定です。
ちょくちょくソフトのアップデートが来ており、アップデートを行おうとしたらダウンロードできませんでした。

あちらを直せばこちらが不具合という状態がまだまだ続いているようです。2017/6/28でバージョン17.11です。17は年度の数字ですから、2017年に入って大きなアップデートが11回以上あるということです。

本当に、あちらを引っ込めればこっちが飛び出すというような感じなのでしょう。恐らくサポートも毎日のように対応に追われているようで、なかなかつながりません。

私が依然サポートに電話して対処方を聞いた時の対応が

「プログラムを一度アンインストール(削除)して入れ直せば直ると思います」

と言われたのは驚きました(笑)それって最終手段ですよね…。

まとめ

という事で、今からEPSONを導入するのははっきり言っておススメ致しません。というか止めます。税理士側からすると入力のしやすさとかそれなりに良いところはあるのですが、もしデータの不具合を考えたら…と思います。

私は会計ソフトを使うのであれば、今ならばやはり「弥生会計」をお勧めしますね。

  • 独立して財務顧問R4の使用はやめておく
  • EPSONはもっとユーザーの声に耳を傾けなさい
  • 会計ソフトに振り回されないというのも大事

なんだかんだで長くなってしまいました。お付き合いありがとうございました<(_ _)>

 

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ABOUT US
高橋 輝雄
税理士・FP・元SE。アフィリエイトなどのネットマネタイズも日々研究し、HP・ブログ運営も自らの手で行っている。また、「税務のことをいかに一般の人に分かりやすく伝えるか?」という事を大事にしている。個人事業主と中小企業の顧問や税務調査立会に定評がある。情に厚く大変涙もろい。